販売職をしている人のなかで、「本社で働きたい」と思って頑張っている人はとても多いです。
「土日休みたい」「将来のことを考えて」など、さまざまな理由があると思いますが、実際に販売職から本社へ異動できる人は、ほんのひと握り。
私が今まで勤めていた会社では、100人以上いる販売スタッフの中でも、本社に異動できるのは多くて年に4,5人。
確率としては5%未満です。(一例です)
では実際に本社で働くためには、どのような努力や工夫をすれば良いのでしょうか。
この記事では、実際に販売職から本社勤務へ異動となった管理人が、アパレル企業の本社で働く方法を紹介します。
Contents
アパレル企業の本社で働く方法
アパレル企業の本社働くと一口に言っても、現職でどのような仕事をしていたかによってその方法や難易度は異なります。
ここでは、想定できる状況別にアパレル企業で働く方法を紹介します。
販売員から本社勤務へ
アパレル企業の本社で働きたいと思っている人で、一番多いのは販売スタッフとして働いている人ではないでしょうか?
この場合、一番の近道は今勤めている会社で本社スタッフを目指すことです。
アパレル企業は、よっぽど大きな会社でない限り、本社スタッフは少数精鋭。
アシスタントなどでない限り、即戦力を求めて外部から採用します。
販売職をしている場合、即戦力になりうるスキルはまだないと思いますので、その場合は各職種のアシスタントとして、本社勤務を目指すのが一番です。
アシスタントポジションは、採用コストのかからない社内公募で済ませる企業も多いので、本社勤務への大きなチャンスだと言えます。
希望のポジションの社内公募が出た場合は、積極的に手を挙げましょう!
多くの販売スタッフが本社勤務を目指している中で
「受かるわけない」
と思う人もいると思いますが、受からなくても良いのです。
まずは、本社の人にあなたのことを印象付けることが大事。
本社の人は、多くの販売スタッフがいるので、正直ひとりひとりのスタッフの名前や顔まで覚えきれません。
そんな状態の人が本社へ異動になるためには、本社の人に自分を印象付けることが大切です。
私が実際に遭遇したケース
私が勤めていた会社でも、「本社へ異動したい」とアピールをしているスタッフがいました。
そのスタッフは社内イベントの運営スタッフや公募に積極的に手を挙げて、本社へ行く機会を増やし、ついにはMDアシスタントとして、週に2回本社で勤務できるようになりました。
このように、本社スタッフへ異動したい気持ちを印象付けておくことで、いざという時に声がかかりやすくなると言えます。
私が本社へ異動になった体験談
私はもともと販売員として中途採用された身ですが、入社から数年後に辞令が出て本社へ異動になりました。
私の場合は、入社前の志望動機や毎年行われる面談時に、今後目指したいポジションは人事と記載していました。
ただ希望を出すだけでなく、育成した後輩を店長へ昇格させたりと、仕事面でもアピールは続けました。
その結果が出たのか、人事部の欠員補充として、数年後には本部へ異動の辞令が出ました。
私の方法は正攻法かはわかりませんが、実際にアピールするだけでは足りないので、合わせて実績を作る努力をするのも大切だと思います。
仕事のできる店長は本社に呼ばれない可能性が高い
これは会社によってマチマチだと思うので、参考程度にしてもらいたいのですが、私が以前勤めていた会社では、仕事のできる店長や販売スタッフは本社へ呼ばれない可能性が高かったです。
理由は、売上が作れるから。
売上が作れると言うことは、会社の利益を生み出す能力が高いということなので、営業部が手放さず、MDや企画職を目指していたとしても、なかなか異動が叶わない人が多かったです。社内公募に応募もさせてくれない店長もいると聞いたこともあります。
もちろん、頑張ってる社員ほど、キャリアアップを応援してくれる会社もありますが、この例と同じような会社に所属している場合は、転職も視野に入れることをおすすめします。
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転職する
今勤めている会社で社内公募がなかったり、本社異動を積極的に行っていない場合は、潔く転職しましょう。
しかし、本社勤務への転職の場合は同じアパレル業界であっても、未経験での入社になります。
デメリットを理解した上で転職活動をはじめましょう!
- 一から仕事を覚えなければならない(仕事内容やブランド理解)
- 雇用形態が正社員でなくなる可能性がある
- 年収が下がる可能性が高い
アパレル業界の転職の場合は、アパレル業界に特化した転職エージェントを利用することで、有利に転職活動を行える場合があります。
なかでもクリーデンスは業界最大手の転職エージェントです。
求人数も多く、キャリアアドバイザーの質も高いため、転職を考えたら一番最初の登録しておくべきエージェントだと言えます。
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異業種からアパレル企業の本社職へ転職したい場合
異業種からアパレル企業の本社職へ転職したい場合は、さらに難易度が上がります。
転職活動が長引く可能性が高いことを頭に入れておいてください。
その理由は2つあって
- 求人自体が少ない
- 未経験でもアパレルの販売経験者を優遇する傾向がある
ため。
この記事で何度も書いていますが、本社で働きたいと思っている販売スタッフがたくさんいます。
その状況の中、アパレル業界での就業経験のない人が本社職のポジションを勝ち取るためには、業務内容の経験があることや、人柄などが大きく影響するでしょう。
そのため、アパレル企業の本社で働きたい場合は、今までの職歴で他の応募者と差別できるところはないかを見極めアピールしていくことがポイントになります。
転職活動は苦戦が予想されますので、必ず転職エージェントを活用しましょう。
新卒でも本社で働ける?
新卒でアパレル企業へ入社した場合、ほとんど全ての人は店舗勤務からスタートします。
会社にもよりますが専門職でない限り、入社直後から本社へ配属となることは稀だと思った方が良いでしょう。
新卒ならば、まずは社会人としてのマナーや仕事の仕方を覚える必要がありますし、ブランド理解を深めることもとても大切。
焦らず、スキルをつけながら、本社勤務を目指していきましょう。
アパレル企業の仕事内容と年収は?
実際にアパレル企業の本社で働きたいと思った場合、どのような職種を目指せばいいのでしょうか。
ここからはアパレル企業の仕事内容や年収などを紹介します。
本社勤務の主な職種と平均年収
本社勤務となる可能性の高い主な職種とその平均年収は以下の通りです。
職種 | 年収 |
管理職(人事・経理・総務など) | 448.97万円 〜 615.64万円 |
MD・バイヤー | 440.59万円 〜 624.52万円 |
企画/生産 | 341.16万円 〜 490.25万円 |
マーケティング/プレス | 473.57万円 〜 663.42万円 |
WEB・EC運営 | 406.56万円 〜 586.49万円 |
物流(DB・商品管理など) | 448.97万円 〜 615.64万円 |
店舗開発・店舗デザインなど | 518.81万円 〜 750.00万円 |
※物流(DB・商品管理)の平均年収はバックオフィス職の平均年収を記載しています。
平均年収出典:ファッション業界 職種別年収平均値2016!|Fashion HR
販売員の平均年収が308.27万円 〜 438.11万円のため、本社勤務の方が一般的に平均年収が高いと言えます。
しかしこれは戦力として働いている場合の話。
販売職や未経験から転職した場合は、アシスタントかそれと同等のポジションでの入社となるため、この表よりも平均年収が下がると考えておいた方が良いでしょう。
雇用形態は正社員が一般的。アシスタントはアルバイトの場合も
会社によって異なりますが、本社勤務での採用の場合、雇用形態は正社員の場合が多いです。
しかし、どの職種であっても試用期間は契約社員として採用したり、アシスタントの場合はアルバイトで採用する企業も多いので、どうしてもアパレル企業の本社で働きたい場合は、雇用形態にこだわらずに転職活動することをおすすめします。
入社は契約社員でも、ほとんどの人が試用期間後に正社員として雇用されるのであれば、入社時の雇用形態はあまり気にする必要はないと思います。
そういった企業の内情は、転職エージェントに問い合わせることで教えてくれる場合が多いです。
過去の過去の採用事例などを踏まえて、アドバイスしてくれるはずです。
服装は私服
本社勤務の場合、どの企業も服装は私服のことが多いです。
営業職や、店舗開発など、社外の人と会う機会の多い部署の場合は、オフィスカジュアルのようなきれいめなファッションをしていたり、場合によってはスーツを着用することもありますが、基本的には私服です。
自社ブランドを着ないといけないのか?と思う人も多そうですが、強制する企業はほとんどないと思います。
しかしアパレル企業の場合は、そのブランドが好きで入社している人が多いので、好きな服=自社の製品の人が多いのも事実。強制せずとも着ている人は多いです。
アパレル企業の本社勤務への転職を成功させるために
最後に、アパレル企業の本社で働くために知っておきたいポイントをまとめました。
- 現在の会社で本社勤務を目指す場合は、アピールを怠らない
本社でどんなポジションに付きたいのか、そのためにどのような努力をして結果を出しているのかを面談時などにアピールしましょう。本社の人にあなたを印象付けることはとても大切です。 - 転職する場合は、未経験からのスタート。年収ダウンも覚悟する
販売職から本社職への転職は、未経験者と同じです。年収や雇用形態が変わる可能性があることは、覚悟した上で転職活動をスタートしましょう。 - 異業種からの転職の場合は、転職活動が長引く覚悟も
異業種からの転職の場合、そのハードルはさらに上がります。じっくり転職先を見つける覚悟を持って臨みましょう。
アパレル業界で働く販売員で、本社で働きたい!と思っている人はとても多いです。
しかし、売上が厳しい今の時代、本社スタッフを最小限に減らして、少数精鋭で運営している企業も多く、求人数やポジションが少ないのが実情。
アパレル企業の本社で働くと言うことは、専門職でない限り狭き門だと言えますが、求人自体はゼロではありません。
納得いく求人が見つかるまで、じっくり探すことをおすすめします。
また、仕事をしながら、求人を網羅するにはひとりの転職活動では困難。
必ず転職エージェントを複数利用して、求人が出たら常に紹介してもらえる環境作りを整えることも重要です。
同じアパレル業界でも異職種の場合は、未経験と同じため未経験でも利用できる転職エージェントを利用しましょう。
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